ブラジルにXは無い。問題ではない。少なくとも、ブラジルのユーザーにとってはそうではないようだ。 2億1500万人の人口を抱えるブラジルは、Twitterを「愛して」いた。そしてXへ。しかし、今は状況が変わってきているようだ。しかも、プラットフォームの停止の決定のためではない。政治からゴシップまで、毎日4000万人以上が「議論」に参加していた。 2013年には、このプラットフォームから大規模な抗議活動が始まったと言われている。その後、元大統領のジャイル・ボルソナロ氏が政権に就いた。しかし、それ以来、Xはブラジルで「魅力」を失っている。ワシントン・ポスト紙が報じた最新のデータによると、ブラジルのユーザーは2200万人だという。ブラジルは「Twitterの死」を目の当たりにしている、と書かれている。
「愛」はInstagramとWhatsAppに向けられているようだ。「もしInstagramやWhatsAppがなくなったら、大変なことになるわ」と、宝石店で働き、Instagramが大好きな56歳のシャーリー・サンパイオさんは、「みんなXは使っていないわ」と語った。ブラジル人は、中国のショートビデオ向けソーシャルネットワークであるKwaiを使うことさえ厭わないだろう。
2022年には、Twitterが強かった政治のニュースについて、ブラジル人のわずか3%が好みの「場所」としてこのソーシャルネットワークを挙げていることが、民主主義とコミュニケーションの民主化研究所の調査で明らかになっている。2022年にこのプラットフォームを買収したイーロン・マスク氏の時代になって、ワシントン・ポスト紙は、損失は拡大していると書いている。200万人以上のブラジル人が「逃げ出した」という。
そして、同紙はさらに、先週の「混乱」によって、ブラジルにおけるXの弱体化がさらに浮き彫りになったと記している。偽情報との闘いの最前線にいるアレシャンドレ・デ・モライス判事は、民主主義への脅威となるアカウントをブロックするようXに命じた。ブラジルにおける法定代理人の指名を要請した。マスク氏はこれを拒否し、モライス判事はXを停止した。ブラジル人は肩をすくめただけだろう。
モライス判事を非難する者もいた。表現の自由を主張する者もいた。しかし、ほとんどの人は前に進んだ。もうXをそれほど使っていなかったからだ。「5年から10年の間、Twitterはブラジルの公共広場だった」と、オ・グローボ紙のテクノロジー専門のオピニオンリーダーであるペドロ・ドリア氏は説明する。「しかし、その後、面白くなくなった」。ブラジルでXが「停止」された数日間で、100万人以上のブラジル人がBlueskyに移行したという。その他はThreads、Instagram、WhatsAppに移行した。